蒼と黒の神話 −川崎蹴球浪漫譚−
ファン・バステンのリアリズム
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作成日時 : 2008/06/18 00:43
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イタリアに3−0、フランスに4−1とオランダの調子が良い、いや、むしろ世界に名だたる強豪である両国を相手に圧倒的な強さを見せつけたと言ってよいのではないのでしょうか。
正直、戦前はイタリアとフランスが手堅く抜けるかなと思っていただけに、これは嬉しい誤算だったりします。ただ今までのオランダに比べて、勝負強いサッカーをするなと感じました。
そこらへんを図を見ながら考えたいと思います。
・VSイタリア戦
この試合はオランダとイタリアのやった事が逆でした。ウイングにこだわり続けたイタリアと相手の長所を消してカウンターで沈めたオランダと言う構図だったと言えます。
この図を見るとオランダの右サイドにはカイトとオーイエルがいます。カイトはリヴァプールで右ウイングもこなしていますが、ここで起用された理由は有り余る運動量を用いた前線からの守備でザンブロッタをケアする事でしょう。
彼の後ろのオーイエルは右サイドバックもやりますがセンターバックの選手。それだけイタリアの左サイド攻撃を脅威と感じているのでしょう。
逆に左サイドはジオとスナイデルで、パヌッチにザンブロッタほどの突破力は無いと踏んでか攻撃の起点はコチラになります。事実、2点目と3点目はカウンターながらも左サイドから仕掛けて生まれた得点ですね。
オランダが秀逸だったのは中盤ですね。ファンデルファールトがピルロを追い掛け回して、イタリアの攻撃のスピードを殺ぎます。そしてその隙にウイングが帰り、ボランチとDFラインが体制を整えて守備ブロックを形成しイタリアのサイドアタックにスピードと時間を与えませんでした。
この試合では、むしろサイドアタックを取り上げられたイタリアが、為す術も無かった事の方が、私にとって衝撃的でしたね。
・VSフランス戦
この試合はバステンが言うように、あまり差は無かったかなと思います。あえて言うならフランスがシュートを外しすぎたと思います。
イタリア戦と比べてスタメンの顔ぶれは同じ。ただオーイエルとブラルーズとの位置が変わってますが、それはマルーダのスピードに振り切られないために機動力のあるブラルーズをサイドにしたのでしょう。
私の中ではアンリ・マルーダの2トップに対してマタイセン、オーイエル、ブラルーズの3バックのイメージが思い浮かびました。
ただゴブ、マルーダが両サイドで良い形を作っていた事から先制するも、押し込まれていたため下の図の通り、ロッペンとファン・ペルシーを投入しスナイデルをボランチにして、相手に守備をさせるようにしました。
これが効を奏して3−1にして、最後はファンデルファールトをはずしボウマをつけます。
こう見るとフランスはFWの枚数を増やしただけで、特に戦術的な事は何もしていませんね。
・まとめ
就任開始の挨拶が印象深いため、理想に固執するかと思ったけれどファン・バステン監督の采配は現実的で理にかなっています。また現状、チームの内の雰囲気が良いと言う事で、かの国の懸案であった内紛の恐れも無いようです。
そしてチームのベースとしてスペシャルな能力を持つ選手にも「ハードワーク」を求め、そして実行させている事で、88年以来の高みをつかむかもしれません。
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